Facebook広告/Instagram広告の成果を落としているアカウント設定とは

Facebook広告やInstagram広告など、配信してみたけど成果が出ない。

そんな話を耳にする機会が増えてきました。しかし運用について詳しくお伺いすると

より良い方法を提案できることの方が多いです。

この記事では、相談を受けてきた中でよく見る失敗を例にご紹介していきます。

Facebook広告/Instagram広告の成果を落としているアカウント設定

目次

①広告グループを複数作成している

②コンバージョンポイントの設定

③アトリビューションを確認しよう

④誤ったターゲティング設定

⑤運用方法の誤り
1:配信先を絞りすぎている
2:変更を短期間に繰り返している
3:クリエイティブ選定が行えていない

⑥まとめ

広告グループを複数作成している

Facebook広告/Instagram広告ではアカウントが自動で最適化を行うAIが導入されていますが
自動で最適化を行うためにはそれぞれ元となるデータが必要となります。
最適化を行う指標によって数値は変わりますが

コンバージョン最適化を活かすためには、
各広告グループごとに、1週間あたり50件以上のコンバージョンデータが必要とされています。

データは広告グループが細かくなるほど分散してしますので
必要以上に広告グループを分割してしまうと、データが貯まらず、最適化が遅くなる可能性が高いと言えます。

広告アカウントはシンプルな設計にすることをお勧めいたします。

※下図はよくある「成果が出にくい広告アカウントの構成例」

性別や年齢、訪問からの期間で細かく広告グループを分割していますが、
入札やクリエイティブなど設定上の意図がなくデータが無駄に分散しているだけの状況といえます。
広告グループの設定やクリエイティブが同じであれば、

広告セットを統合して効率的にデータを集約させ、最適化を行いましょう。

コンバージョンポイントの設定

Facebook広告(Instagram広告)ではコンバージョンポイントが複数存在します。

コンバージョンにはデータ量が必要なのは述べましたが、「量」を意識するあまり
最終的な目的とかけ離れた、低いハードルに設定をしてしまうケースが多く散見されます。

ハードルが低ければ低いほどデータにノイズが紛れ最適化が遅くなり
ハードルが高ければ高いほどデータ量が少なく最適化が遅くなります

両者の関連性も十分に検討して最適化するコンバージョンポイントを定めましょう。

アトリビューションを確認しよう

コンバージョンが発生するまでに、商品やサービスによっては1日や1週間などタイムラグが発生することも少なくありません。

Facebook広告では、広告の貢献があったとする広告への行動表示クリックか)およびその行動からコンバージョンまでの期間をカスタマイズして確認することのできる「アトリビューションウィンドウ」が提供されています。

ビューアトリビューション
広告を見たがクリックしていない人のコンバージョン数

クリックアトリビューション
広告をクリックした人のコンバージョン数

ビューアトリビューションは広告を見ただけでクリックしていない場合でもコンバージョンを計測するため
偶発的なコンバージョンも含んでいる可能性があります。
間接効果を重視していない場合はアトリビューションウィンドウからビューアトリビューションを外してください。

また、期間を短くするほどラストクリックに近く
長くするほど間接効果を評価した効果計測となります。

広告をクリックしてからコンバージョンまでの期間が長い商品・サービスであれば28日間まで計測することで広告効果が過小評価されにくくなります。

反対に、中間となるコンバージョンポイントを設定している場合や気軽に実行できるコンバージョンに最適化している場合であれば
広告をクリックしてからコンバージョンまでの期間は短く、7日間や1日間での計測も候補にあがるでしょう。
アトリビューションウィンドウはどれか一つの組み合わせしか選択できないということはなく

ビューアトリビューションとクリックスルーアトリビューションの期間ごとの結果をいつでも確認することができます。
「コンバージョン数」のアトリビューションウィンドウは何になっているのか把握していないのであれば
これまで参照していたアトリビューションウィンドウを確認し

広告が過大、過小に評価されていないか確認すると良いでしょう。

※デフォルトで【で確認してる場合、1日間のビューが含まれたコンバージョン数ですので注意しましょう

誤ったターゲティング設定

高精度なターゲティングが特長のFacebook広告ですが

ターゲティング精度が高いからといって絞り込み条件を増やすのが得策でないケースもあります。

性別や年齢はもちろん、地域や興味関心、役職などをかけ合わせて絞り込むことも可能ですので
想定しているペルソナにかなり近いターゲティング設定をすることも可能でしょう。

しかし、そのような細かい絞り込みを行うと多くの場合
「潜在リーチ」(広告表示の対象となるユーザー数の推定値)が少なくなり
広告の集客効果は小さくなってしまいます。

※ターゲットの設定を行うと潜在リーチが確認できます

目標コンバージョン数想定クリック率コンバージョン率からどの程度の潜在リーチが必要か逆算し

必要な潜在リーチが確保できる範囲でターゲットの絞り込みを行うと良いでしょう。

運用方法の誤り

Facebook広告&Instagram広告の運用において多くの場合に成果を悪化させてしまう例を紹介します。

1:配信先を絞りすぎている

Facebook広告では大きな枠で分類すると4枠あります。【Facebook、Instagram、Messenger、Audience Network】

Facebook広告ではプレイスメントオプティマイゼーション(配置最適化)を推奨しており
自動化することで配信効率最大化する可能性が非常に高く

同じ広告セット内でFacebook、Instagram、Messenger、Audience Networkなど出来る限り多くの配置へ横断的に広告配信をすることで
リーチを最大化しながらターゲットの重複を軽減し、広告配信効率を向上すると事を指します。

Facebook社が公表している通り、時間帯によりユーザーが使用する枠が異なるため

配信面最適化によるコスト効率向上を行うのであればすべての枠に掲載することをお勧めいたします。

2:変更を短期間に繰り返している

本記事でもご説明している通り
広告配信のデータが集まるほどパフォーマンスは安定していきます。

しかし、Facebook広告では
・入札戦略
・ターゲット
・自動入札の条件

上記のような要素を変更するたびに新たな情報収集期間が必要になり、
変更を短期間に繰り返してしまうといつまで経っても成果が安定してくれません。

最適化がリセットされる要件は以下の通り

▼入札価格上限またはターゲット単価
▼予算額(ターゲット単価の入札戦略を使用している場合を除く)
▼ターゲット設定の変更
▼クリエイティブの変更
▼最適化イベントの変更
▼広告グループに新しい広告を追加
▼広告グループの7日以上の停止(停止を解除した時点でリセットされます)

毎日のように変更をしてしまうといつまでも情報の収集が完了せず、逆効果になるため控えましょう。

3:クリエイティブ選定が行えていない

上記でもご説明した通り、Facebook広告には複数枠があり

Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkそれぞれに広告フォーマットがあり配置も異なります。
配置によって効果的なクリエイティブの見せ方が異なるため配信枠ごとにカスタムすることが重要と言えます。

これまですべての配置で同一の素材を使用していたのなら
まずは配置ごとのクリエイティブの要件を確認し

画像の切り取りサイズを配置に合わせることから始めてみてはいかがでしょうか。

また、一枚画像だけではなく、動画、カルーセル、コレクションなどのフォーマットにチャレンジしてみてください。

下記の「クリエイティブハブ」でフォーマットごとのギャラリーが公開されていますので参考までに

Facebook公式-クリエイティブハブ

まとめ

Facebook広告は、認知から購入まで対応できて自動入札の精度も高い優秀な広告媒体でもあります。
以前失敗してしまったという方もこの記事の中に思い当たるものがあれば再開を検討してみてください。

この記事では主に成果を落としやすい設定方法として解説を行いましたが
Facebook広告/Instagram広告の運用参考になれば幸いです。

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